著者の本は読んだことがありませんでした。
多感な14歳の時に満州で敗戦を迎え、
その後の満州・吉林からの引き揚げ体験がつづられています。
身につまされます。
しかし、目をそらさず 事実に向き合いたいと思います。
少女はこちら向きに座っていた父親とばったり目が合う。
「戦争は終わったよ」
「負けたよ」と言ったのかもしれない。
少女はうなずくだけで、何も言わなかったが、
「あ、神風は吹かなかったのだ」と心の中で思った。
戦後、71年が経過し、今後、満州引き揚げやシベリア抑留など、
語られなかった真実が徐々に明らかにされていくでしょう。