最澄と空海はどちらが偉大か
釈迦が登場する前にインドの全域を支配していたバラモン教は、一時は仏教に押され気味になっていたのですが、やがて挽回を始めます。これが今もインドの大部分を支配しているヒンドゥー教です。インドという国名もそこからとられたものです。
20世紀の初めから第二次世界大戦にかけて、「国柱会」(こくちゅうかい)という思想団体がありました。まさに日蓮の国の「国の柱」になるという理念を踏襲した団体だったのですが、やがてこの団体は右傾化していきます。帝国陸軍の石原莞爾中将が熱心な会員だったことから、この組織は軍隊の中にも浸透していきました。
満州国建国の思想的な支えにもなったとされています。自分たちの一人一人が「国の柱」になって頑張ろう、というのは、美しい理念のようにも感じられるのですが、結果としては日本軍の海外侵略に思想的な基礎を与えることになったのかもしれません。