別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

帰らなければいけないのは分かる、でも、帰りたくない

ホームレス作家ルポルタージュ

帰る家はあるのになぜ帰らない?

 

家に帰らない男たち (扶桑社新書 23)

家に帰らない男たち (扶桑社新書 23)

 

 

その男は、悩み迷う。毎日、繰り返して同じことを迷う。しかし、その悩み、迷いはおそらく、ほかの人に理解されることは少ないだろう。
「毎日、今日こそは家に帰ろうと思うんです。そういめて電車に乗る。でも、自宅の最寄り駅が近づくと、どうしても迷ってしまうんです。帰らなければいけないのは分かる。でも、帰りたくない・・・」
その思いは強迫観念に近いもので、いつも彼は、自宅の最寄り駅のいくつか手前で電車を降り、逆方向の電車に乗り換える。そしてまた、都心へ戻ってしまうのだ。こんな生活がもう、三年近く続いている。