別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

自分が言いたいことより相手が聞きたいことを話す

スピーチの苦手な私としては大変勉強になります。

 

スピーチの奥義 (光文社新書)

スピーチの奥義 (光文社新書)

 

 

スピーチの奥義 (光文社新書)

 

 

ようするに自分の「口」よりも相手の「耳」を意識する。それがスピーチをはじめとするコミュニケーションの鉄則といえよう。
「相手は自分の言い分に対してどんな考えを持っているのか」
「相手は自分の話にどのくらいの関心があるのか」
「相手は自分の話そうとしているテーマについて、どの程度の知識があるのか」
そういったことを考えると話し方がおのずと変わってくるはずだ。

 

 

ビジネスにおけるコミュニケーションはすべからく「結論ファースト」が鉄則だ。
◇◇
例えばお客さんがやっと貯めた一株一万円の株を五千株持っていたとしよう。景気が悪くなってきてどうしようというときに、証券マンが開口一番言う言葉は三つくらいしかない。
「全部売りましょう」「全部ホールドで、もう少し状況を見ましょう」「半分は売って半分はホールドにしましょう」そうして先に結論を出しておいて、「なぜならば」と根拠を説明する
そのほうがお客さんは落ち着いて証券マンの話を聞ける。根拠から入ると「だからどうすればいいんだ」となるし、ましてや証券マンが「う---ん」と考え込むわけにはいかない。お客さんに不信感を与えてしまうだけだからだ。

◇◇
コミュニケーションでは常に「結論ファースト」を意識し、習慣づけるといい。自然と誰と何を話す時も「結論ファースト」が身につき、スピーチや交渉にもいい影響を及ぼしてくれるに違いない。

 

 

ぼくはスピーチの締めの言葉としてよくゲーテの言葉を引用している。「財貨を失ったのは、いくらか失ったことだ。名誉を失ったのは、多く失ったことだ。勇気を失ったのは、すべてを失ったことだ。生まれなかったほうがよかっただろう」(「温順なクセーニエン」より)
演題と関係あろうがなかろうが、このゲーテの言葉でスピーチを締めると、何となくおさまりがいい。この一言で最後に聴衆の心をつかんでいい感じでスピーチを終わらせることができるのだ。