読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

「あっそれ知ってるよ」と言う人

★面白い

再読です。

前回はコチラ

 ⇒カーナビ使うとバカになる - 別荘は買わない

 

珠玉の考え方が詰め込まれています。

愛読書に一冊になりそうです。

 

数に強くなる (岩波新書)

数に強くなる (岩波新書)

 

  

本を読むという動作は、本を書いた人の頭の動きに合わせて、その人の考えを後追いしていく動作である。ところが、人の頭の後追いをするのは大変で時には難行苦行になる。なぜなら、頭の中の動き方は、人それぞれに違うからである。だから、言葉でも概念でも何でも、自分の頭の動きに合うように、自分が吸収しやすいように、加工したり、作り直したりして、自由に柔軟に扱うことが大事である。自分がわからない時には、「説明の仕方が悪いんだ」と思ってよいのである。

 そう思ってよいのですね。力が抜けました。

  

「数に強い」経営者の人たちは、足し算、引き算、掛け算、割り算をする程度である。微分積分といった高級な代物はまるで使っていない。微分方程式などは論外である。しかし「全体の傾向を見る」ということは、とてもよくやっている。そしてこの「全体の傾向を見る」という動作には本人が意識しているかいないかは別にして、じつは微分的な発想が含まれているのである。一方「全体の量がどのくらいになるか」ということもよく見ている。こう言う動作は実は積分的な概念である。横軸に時間をとって、トータルでお金はどれだけたまっていくか、という発想は積分そのものである。◇◇つまり、損益計算書は「微分」、貸借貸借表は「積分」である。

 

数を単体で頭に詰め込んでも全体はできない。物知り博士がダメなのは、そのためである。たくさん知っているだけで、知っているタネを使って、新しく何かを作ることができない。世の中には、そういう人がたくさんいる。「あっそれ知ってるよ」と言う人である。そういう人には、「お前なんか、知ってるだけで大事な時に何も出てこないじゃないか」と言ってやりたいのである。

 

 

ところが、「数に強い人」はそうではない。数にいろいろな属性をくっつけて、自分なりに全体をつかむことができる。質的なことや量的なことをはじめ、どうでもいい余計なことまでを含めて、1つずつの数に対して種々雑多な属性を張り付けて、数を豊かなものにするからである。そうすると不思議なことに、必要な時に、必要な数が、即座に的確に出てくるようになる。これは逆に言うと、1つずつの数をそういうふうに豊かに扱えるのが「数に強い人」なのである。

 

意味のないと思われる数字に意味をつけていく作業が、ひと手間かける、ということですね。

 

世の中にはスゴイ人がたしかにいる。知識が無くても、何でも作ってしまう人である。こういう人たちは先ほど話をした「わかる」という動作を必ずしている。だから、「何かを作りたい」と考えると、それに必要な要素をすぐ探しに行ける。必要とする要素が無くても、そこに仮にあるものとして組み立てることができる。物事をよく見て考えている人は、例外なく、こういう動作ができる。
たとえば、こういう人が「カレーをつくってみよう」と考えたとする。ただし、ルーなどは使わず香辛料から何から必要な食材を全部ゼロから集めて作るのである。こういうとき、「作る」という動作が完全にできるヒトは、自分の頭の中にある知識を総動員する。そして、ともかくカレーなるものをつくってしまう。こういう人は過去に自分が食べた経験から、カレーなるものの全体像が、何となく頭の中に入っている。そういう全体像を拠り所にして、とにかく何でもシッタコッチャナイから「カレーとはこういうもんだ」と曲りなりにも作ってしまえるのである。

 

だから、材料には何が必要かという質的な面を考えたら、次からはそれを徹底的に数に直して表現しなくてはいけない。つまり、自分で数を引き出すのである。これを「数量化」と言う。数量化をしないと物事は分からないし、作れないし、自分が望む通りに動かせない。そして質の面と量の面を考えたら、今度は質と量との絡みを考えなくてはいけないのである。

 

原さんは、正確な答えが言えるかどうかを見ていたのではない。ここが大事である。「作る」という動作ができるかどうかを見ていたのである。「たとえ知らなくても、作る努力をしなくてはいけない。必要な数は、見たその場で作れなくてはいけない」

再度引用。

 

筆者は「倍・半分は許される。ケタ違いはいけない」とよく人に話をする。例えば、何かの数が10倍も違うとしたら、それは他との関係や他への影響の仕方が質的に全く違うことを意味している。こう言う違いは絶対に見逃してはいけない。それに比べたら倍や半分くらい違うことなど、同じ穴のムジナなのである。

 再度引用。

 

ドンガラ率には「比重」を織り込んでおく必要がある。比重といえば、ぜひ覚えておいてほしいのは次の3つの数である。
・鉄の比重は7.85
安山岩の比重は2.3(安山岩は日本の山を構成する岩石)
玄武岩の比重は2.7(玄武岩は海洋底を構成する岩石)である。
特に「785(ななはちご)」という数は覚えておくと便利である。例えば、円の面積の公式でも登場する。すなわち、0.785✖D2乗(Dは直径)である。

 

「日本国勢図絵」(国勢社刊)という面白い本がある。人口をはじめ、経済活動、国土利用など、およそ日本と関わりがある数なら何でも載っている盛り沢山の本である。筆者はこの本が大好きで、わが家の書棚には過去30年分がそろっている。◇◇日本国勢図絵を読むと「日本」という国で「日本人」として生きていくのに必要な、面積とか、食べ物の量とか、衣食住にかかわる全部の数が引き出せるのである。

 

「4-4-9」という数も覚えておくとよい。カロリー計算には必須の数である。
すなわち、
でんぷんのカロリー=1グラム当たり4キロカロリー
タンパク質のカロリー=1グラム当たり4キロカロリー
脂肪のカロリー=1グラム当たり9キロカロリー
である。
成人男子の1日当たりの必要摂取カロリーは約2000キロカロリーである。もし仮にこれを全部米(デンプン)で換算すると今の「4-4-9」から、1日につき500グラムの米が必要であることがわかる。これは1日につき3合ちょっとに相当する。つまり、「1年一人一石」はここからも言えるのである。

  

 

日本国勢図会〈2015/16〉

日本国勢図会〈2015/16〉