別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

カーナビ使うとバカになる

数(カズ)の考え方。

目から鱗、のような本です。

 

数に強くなる (岩波新書)

数に強くなる (岩波新書)

 

 

原さんは、正確な答えが言えるかどうかを見ていたのではない。ここが大事である。「作る」という動作ができるかどうかを見ていたのである。「たとえ知らなくても、作る努力をしなくてはいけない。必要な数は、見たその場で作れなくてはいけない」原さんが筆者に教えてくれたのはその大事さだった。

 

基準の数は、物事を判断するときに決定的に重要である。特に、瞬時の判断を求められる状況ではそうである。瞬時の判断には「直観」というものがしばしば作用する。頭の中にある基準の数を元にして、その直感に数量的な裏付けを与えれば、より良い判断、より強い判断にすることができる。だから、自分の体感と結びついた数をどれだけ頭の中にインプットしてあるかが大事なのである。

 

筆者は「倍・半分は許される。ケタ違いはいけない」とよく人に話をする。たとえば、何かの数が10倍も違うとしたら、それは他との関係や他への影響の仕方が質的に全く違うことを意味している。こういう違いは絶対に見逃してはいけない。それに比べたら、倍や半分くらい違うことなど、同じ穴のムジナなのである。

 

「カーナビ使うとバカになる」というのが筆者の持論である。カーナビが無かったときは、見ている景色が地図上のどこに対応するのか。自分はその地図上のどこを走っているのか、ということを頭の中で構築し、処理をしながら運転していた。ところがカーナビ運転では、画面に出てきた表示に合わせて動くだけである。従来は頭の中で行っていた動作を全部カーナビに預けてしまう。だから頭の中は空っぽになる。挙句の果てはバカになるのである。