魂の料理
新書の内容は一般的に内容が軽くて読みやすいのがコンセプト。
それはそれで価値のあることではあると思いますが、
中には観念論でチャチャチャと書いたやっつけ本もあります。
しかし、この本はネパール、ブルガリア、ブラジル、アメリカを取材。
実際に食べ歩いています。
著者が20代の 大半を費やして書いた本。
私には衝撃の内容でした。
「でもねえ、現在ではフェジョアーダも高級な食べ物になったので、ここの住民たちは週に一回もフェジョアーダを食べることができないんですよ」それは、日本の被差別部落の食べ物である「あぶらかす」や「さいぼし」が高価になった現状とよく似ているといえる。
ハリネズミがロマ固有の食べ物であるのは、さまざまな欧州ロマのルポや研究を見ても、間違いのないことだ。欧州では、ハリネズミを食べるのはロマだけなのだ。そのためにハリネズミは「ロマの豚」と形容されることもある。