ロックの誕生を俯瞰する
文章が生き生きしていて、ロックの流れがよくわかります。
そしてこうした一連の流れを俯瞰した時、ビートルズでもローリング・ストーンズでもなく、あるいは他の著名なグループでもなく、まさしくヤードバーズという、一般的には必ずしも歴史上の偉大な存在に数えられるわけでもない、いわゆる「ロック三大ギタリストを輩出したバンド」ということだけでしか語られない「最も有名な無名のグループ」こそが、ブリティッシュ・ロック/ブルースを体現した、ほとんど唯一の存在だったことに思い至る。
三大ギタリストといえばもちろん。
のちにダイアー・ストレイツのリード・ギタリストとして活躍し、ボブ・ディランとの共演でも知られるマーク・ノップラー(当時17歳)は、ヘイ・ジョーの衝撃を鮮明に覚えている。
「あの曲を始めて聴いたのはラジオだった。完全にヤラレた。曲が終わった瞬間、俺はレコード店に向かって全速力で走っていた。そしてヘイ・ジョーのシングルを買った。まだレコード・プレーヤーを持っていなかったというのに。」
ジミ・ヘンドリックスの衝撃について語っています。
ジミ・ヘンドリックスはよくわかりませんが、好きだったマーク・ノップラーのコメントがユニーク。
ザ・バンドと一見無縁に思えるプログレッシヴバンド、ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズは、2008年のインタヴューで語っている。
「ザ・バンドのミュージック・フロム・ビッグ・ピンクは、ビートルズのサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド以後のロックの歴史において最も影響力を持ったレコードだった。私はあのレコードによって大きく変えられた。そしてピンク・フロイドは、さらに深い表現を目指すようになった。」
ザ・バンドの映画は見ました。
ボブ・ディランのフォーエバーヤングを覚えています。