ものの言い方には地域差がある
電話するときに前置きが無い、
と言われことがあります。
特別な表現や暗示的な表現を使うこともあまり意識しません。
地域差によるものなのか、
生まれ備わったものなのか・・・
「回りくどい言い方をせず、パッパッと単刀直入に話す」「飾り気のない言葉で、ポンと用件を投げかける」。
気仙沼を訪れた東京や関西の支援者が地元の人々の話しぶりからこのような印象を受けたことはすでに紹介した。東北以西から来た支援者には、東北人のものの言いかたがぶっきらぼうに聞こえたのかもしれない。
こう言う経験は筆者にもある。例えば仙台市内のバス停でバスを待っていると、見ず知らずの人が唐突に「このバス、〇〇通るか」と尋ねてくることがある。あるいは、研究室で作った報告書を欲しいという人が、電話をかけてくるなり「報告書、もらえるか」と、用件そのものをズバリと言うこともある。
こうしたものの言い方には、二つの特徴が関係しているのではないかと思われる。
一つは、話を開始するにあたって前置きがないことである。そのため、いきなり本題に切り込む印象を受ける。
もう一つは、同じことを言うにも、特別な表現や暗示的な表現を使わないことである。そのせいで話し手の意図や話の本筋がむき出しになっている感じがする。