最初に井戸を掘った人の恩は、絶対に忘れちゃダメだ
心に響く言葉をたくさんいただきました。
私に足りないことをたくさん指摘していただきました。
ありがとうございました。
人生は勉強より「世渡り力」だ! (青春新書インテリジェンス)
- 作者: 岡野雅行
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2008/06/03
- メディア: 新書
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俺は「義理を欠く」ってことが一番嫌いだ。義理だ何ていうと、「古くせぇ」と思うかもしれないけど、人付き合いで義理ほど重要なものはないよ。最初に仕事を紹介してくれた人、情報を持ってきてくれた人、つまり、最初に井戸を掘った人の恩は、絶対に忘れちゃダメだ。仕事がうまくいったりすると、そのきっかけを作ってくれた人のことなんかすっかり忘れちまって、自分だけの力でそこまで行ったと勘違いするヤツがいるだろ?義理を欠いていると、そのツケは必ず回ってくるんだよ。
俺は玉の井のお姐さんからこう教えられた。「いいかい、人様に何かしてもらったら、4回お礼を言うんだよ」例えば、誰かにご馳走してもらったら、食事が終わったときに、「ごちそうさまでした」は当然だよ。だけど、それだけじゃいけない。次の日に、「きのうはごちそうさまでした」、次の週にその人と会ったら「先週はごちそうさまでした」、次の月になったら、「先月はごちそうさまでした」と、ここまでやんなきゃ、感謝の気持ちは伝わんないってことなんだよ。
俺はおごるのが好きだから何かにつけて、「めし食いに行くか?」ってことになるんだけど、その後の対応はマチマチだね。翌朝一番で電話をかけてきて、「昨日はどうもごちそうさまでした。すごくおいしかったです」ってのもいれば、昨日のことは昨日のことって感じで、顔を合わせても一言もなしってのもいるね。そんなのには二度とおごる気はしないよ。こっちはせっかく「こいつにうまいもん食わせてやろう」って気持ちで連れていっているのに、黙々と食ってるだけじゃ失礼だっていうんだよ。「これうまいっすね」くらいのことは言えるだろってんだ。
一流のものを見ること、一流に接することだね。一流を知らなきゃ、進歩なんかねぇよ。わかりやすい話をしよう。昼飯でも晩飯でもいいけど、天ぷらを食うとするだろ。つまんねぇ店で「上」の天ぷらを食ったって、胸やけするんだ。油がいんちきだからだよ。ところが、一流の店だと、一番安い天ぷらだって胸やけなんか、絶対しないね。ネタや衣はもちろん、油も吟味されてるんだ。これが一流と二流以下の仕事の違いだよ。
落語を聞きこんで、そこに込められてる発想や知恵を身につけてみなよ。商売観や仕事観が間違いなく変わるね。古典落語を聞かないやつにいい発想なんか出来っこない。これは俺の持論だ。乱暴な話でも何でもない。俺自身が落語からいっぱいヒントをもらってるんだからね。落語は俺の「知恵袋」なんだよ。