思考停止状態は幸福
現役の医師の方が
ここまで言って大丈夫かなと心配してしまいます。
まあ、余計なお世話でしょうが。
私は医者になってこの方、何百枚もの死亡診断書を書いてきたが、老衰による死亡、というのは一枚もない。昔は老衰でなくなっていた人たちが、やれ脱水だ、肺炎だ、循環不全だのという病名をつけられているのである。これだけ平均寿命が延びて天寿を全うする人がいなくなったというのは実に皮肉である。
結論から申し上げると、人は思考停止を欲するのである。そして、そのためにいろんな手段を用いる。先送り、丸投げ、棚上げ、などというのは、そのほんの数例である。どうしてかというと、思考停止状態は幸福だからである。Yさんが否応なくここから引き摺り出され、「ほかにすることがなく、病気のことばかりを考える」状況になったとき、「不幸」になったのは明らかである。
日本では病院長は医師でないといけないと決まっているが、院長業務なんて医者の仕事ではない。どこかのセンター病院では院長の職務として「病院の事務を統括する」と規定してあったそうだ。事務を統括するのに医者の技量は必要ない。私は医学部で、養老孟司教授からも誰からも、事務のことなんて教えてもらった覚えはないぞ。