アベノミクスとは何か？
影響は計り知れない経済政策。
成功するのか、さらなる財政赤字を残すことになるのか、
国民の生活はどう変わるのか？
さまざまな異なる意見を聞く必要があります。
私自身の国なのだから。
１９９８年４月施行の新日銀法は、日銀に政策手段選択の独立性だけでなく、与えるべきではなかった政策目標決定の独立性までも与えてしまった。この意味で、新日銀法は欠陥法である。
安倍首相が日銀に大胆な金融政策を求めて以来、メディアなどでは「日銀の独立性が失われて、日銀の金融政策が財政ファイナンスであると受け止められて、通貨の信認が毀損される」という主張が絶えない。この主張はインフレ目標政策とは何かを全く理解しない無知のなせる業である。
なぜ日銀はインフレ目標を設定しないのか。最大の理由は、責任が生まれるからであろう。現在、政府機関で目標を与えられていない機関はほとんどないといっていい。私も金融担当大臣のときには、「３年間で不良債権を半分にする」と約束したし、各省は各省で目標があって数字を掲げている。企業も当然、売上げ目標や利益目標を立てるものだ。目標があって初めて責任が生まれるのであり、逆に目標が無ければ責任はない。私はよく「日銀は世界最強の中央銀行だ」というが、これは何をやっても責任を問われないからである。
