別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

日本人の「偶有性忌避症候群」

 

挑戦する脳 (集英社新書)

挑戦する脳 (集英社新書)

 

 

そもそも、私たちの生命の根本には偶有性がある。一つ一つの生物の背後に、偶有性との長い付き合いの歴史がある。たとえば、今日酸素呼吸の担い手として欠かすことのできない「ミトコンドリア」は、もともとは他の生命体だったものが細胞内に共生したものと考えられている。進化の過程では、思いもかけぬ事態=偶有性が避けられない。偶有性から離れるとき、私たちは生命の最も根源的な輝きを失ってしまう。
日本人の「偶有性忌避症候群」の背後には、おそらくは大いなる不安があり、怖れがある。「人生の正解」から外れてしまうことへの恐怖。所属すべき「組織」や、自分が拠って立つべき「肩書き」を失うことへの不安。どの国、どの文化にもそのような傾向はある程度みられるが、日本人においては「偶有性忌避症候群」がとりわけ強い。

偶有性忌避症候群。

あまり聞きなれない言葉ですが、何となくわかるような気がします。

 


早急に白黒つけたがる人は幼稚であると気づけ【茂木健一郎×ジョン・キム】(後編)|対談 媚びない人生|ダイヤモンド・オンライン

  

 キム 人間の人生って、そういうふうにしか、生きていくことはできないですよね。起きることは、すべて偶然なんです。起きたことに対して、どんなふうに受け止めて、次に生かしていくか、ということでしか、人間は希望を持って生きてはいけないと思うんです。

 だからこそ、プリンシパルが重要になる。自分が想定しない状況に直面したとき、自分を信じられる何かを持っていないといけないから。それがないから、何かの安定性を求めてしまう。生きていく中で、柱というか、軸というか、自分の中での信条というか、そういうプリンシパルを持つことで、あえて計算しなかったり、あえて情報収集しなかったり、あえて偶然性やランダム性を取り入れ、新しい発見ができる余地を自分の中に作り出せるのだと思います。