別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

Don't over teach

 

教えない教え (集英社新書)

教えない教え (集英社新書)

 

 

厳しく接する、あるいはハードなトレーニングを課す。それを厳しさだと勘違いしているいる指導者がいるが、厳しく接するのも、ハードなトレーニングを課すのも、精神的、肉体的にダメージを与えているだけであって、それは厳しさではなくイジメである。
厳しさとは「この世界で生きていくにはこういう練習をして、それに耐えていかなければいけませんよ」と教えること。指導者に求められているのは「厳しく接する」ことではなく「厳しさを教える」ことなのだ。
ファームの選手たちは分かっていてもできないからファームにいるわけで、そんな選手たちに対して「なんでそんなこともできないんだ」とダメを押すようなコーチングをしているようでは選手は育たない。

 

コーチは選手に「OK」というと、私のところにやって来た。そして私にこう言った。「Mr.ゴンドウ。教えてくれるのはありがたい。でも教えられて覚えた技術はすぐに忘れてしまうものなんだ。それとは逆に自分で掴んだコツというのは忘れない。だから私たちコーチは、選手がそのコツを掴むまでじっと見守ってやらなければいけないんだ」
私はその言葉を聞き冷や水をぶっかけられたような衝撃を受けた。私も教育リーグに参加する以前からDon't over teachという教えは知っていたが、その時に初めてDon't over teachの本当の意味を悟った。
コーチングをしているとどうしても教えたくなってしまう。指導者や上の立場にいる人間というのは、教えたほうが手っ取り早く済むからどうしてもそうなってしまいがちだ。
でも真にその人物の成長を望むのであれば、コーチや教える立場の人間はDon't over teachを忘れてはならない。どんな相手でれ、真の成長を望むのであれば丁寧に助言し、我慢強く見守っていく姿勢を保つことが大事なのだ。

我慢強く見守るよりも教えたほうが手っ取り早い。

教えられる人のことより自分のことを考えているからそうなる。

「Don't over teach」

肝に銘じたいと思います。

 

仮に監督に注意されたとしたら、「はい、すいません!よく注意しときます!」と言いつつ、選手たちには「おお、よく頑張っとるねって褒めてたよ」と嘘が言えるぐらいの度量が中間管理職には求められるのだ。