自由で柔軟な発想を阻害するもの
コンプライアンスの本来の意味は「社会からの要請に柔軟に対応する」。
しかし日本では「法令順守」と誤訳されいます。
それが、企業の活動、人々の考え方にまで悪影響が与えている、
と郷原信郎氏は指摘しています。
勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略 (講談社現代新書)
- 作者: 畑村洋太郎,吉川良三
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/04/18
- メディア: 新書
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マニュアルにしてもそうです。組織が成熟し、マニュアルが整備されてくると、仮に状況が変わってマニュアルに書いてあることがすでに時代遅れなものになり、そこで問題が発生したとしても、「私はマニュアルに書いてある通り行動しただけだから悪くない」と考える人が出るようになります。これは本末転倒の話ではないでしょうか。こうしたことが続くとその組織の人は「言われた通りにやる」「決められたことをやる」ことが一番大切であるという価値観に支配されるようになっていきます。そうした価値観が支配した世界で、今の大変化に対応できる人間が育つのでしょうか?