別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

アンケートをとっても消費者は「今はないもの」を答えられない

最近は、せブンカフェのコーヒーを毎日飲んでいます。

一杯100円は安くて、しかも美味しい

コーヒー豆は各国で収穫されたなかでもハイグレードなものだけを厳選し、コーヒー鑑定士の風味確認を経た素材を使用します。焙煎もコーヒーの甘味をより引き出すため、二段階の温度で二工程かけて煎り上げるダブル焙煎を行い、その豆を、各店舗にチルド温度帯(十度以下)で配送して焙煎直後の品質を維持します。水は抽出に最適な軟水を使い、一杯ごとに挽きたてをペーパードリップします。

なるほど美味しいわけです。

手間がかかっています。

 

 

一方、トレードオフの方向性が不明確で、「上質さ」も「手軽さ」も中途半端になると、お客様の選択からはじかれます。私が一読し、戦略的な視野を広げる一助になると思い、グループの社員にも勧めた「トレードオフ 上質をとるか、手軽をとるか」(ケビン・メイニー著 プレジデント社)という本があります。この本は、「上質さ」も「手軽さ」も中途半端になると、市場の「不毛地帯」に陥るとして、そうなってはならないと厳にいさめます。

 

ルディーさんが、「メリハリ消費」や「ごほうび消費」の背景として指摘されたのは、人間が持つ「損失回避」の心理です。人間は損と得を同じ天秤にはか出ず、同じ金額なら利得より損失のほうを大きく感じてしまう。同じ一万円でも、一万円をもらった喜びや満足感より、一万円を失った苦痛や不満足のほうを大きく感じてしまう。そこで、人間は損失を回避しようと考え、行動するようになる。これを行動経済学では「損失回避性」と呼んでいます。

 

同業他社に目を向けても、あまり意味がないもう一つの理由は、もはや競争は一つの業界や業態の中だけでなく、まったくの異業種から突然、競争相手が現れ、出自の異なる企業や商品サービスが競い合う時代になっているからです。◇◇内田(和成)さんによれば、コンビニこそ異業種間競争の先鞭をつけた存在だと言います。コンビニが普及した結果、若い人たちが飲食店やレストランに行かず、コンビニのお弁当で手軽に食事を済ませるようになった。この点をとらえれば、外食事業とコンビニ事業が異業種間競争を展開していることになるというわけです。

 

しかし、ニーズが刻々と変わる変化の時代には「明日の顧客」の求める新しいものは目に見えません。そこで、今いるお客様に「どのような新しい商品が欲しいか」、アンケートをとってみればいいかというと、アンケート結果は狭い範囲に限られ、それだけを見ても新しいものは生まれません。現代の消費者は「今はないもの」については答えられないからです。

 

POSシステムについて一番誤解されやすいのは、POSが出した売上ランキングの結果をもとに発注するものと考えられているところです。POSが出すのは「昨日の顧客」のデータであって、「明日の顧客」のデータは出してくれません。「明日の顧客」のニーズ、明日の売れ筋は人間が仮説を立てて探るものであり、POSは基本的には仮説が正しかったかどうかを検証し、次の仮説へとつなげていくためのものなのです。

 

水温が上昇して百度を超えると沸騰するように、人間社会でもある仕掛けや働きかけが一定段階まで積み上げあがると突然、ブレークすする「爆発点」があります。これは、お客様の心理にもあてはまります。何らかの働きかけにより認知度が一定レベルまで高まると、ブレークし、行動に表れるようになるのです。

 

トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか

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経済は感情で動く : はじめての行動経済学

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世界は感情で動く : 行動経済学からみる脳のトラップ

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