セレンディップの三王子
父が息子に与える厳しくも心あたたかい難問の数々、旅先で出会うまいごのラクダ、女王のなぞなぞ、摩訶不思議な怪物たち、―ノーベル賞受賞者など多くの科学者、芸術家たちが好んで使う言葉「セレンディピティ」の語源となった三人の王子の冒険物語。
旅にでたセレンディップ(いまのスリランカ)の三王子はベーラムの国でかけられたラクダどろぼうのうたがいをずばぬけた機転によって晴らし、皇帝の命をもすくう。皇帝の信頼をえた三人は、うばわれたベーラムの宝「正義の鏡」をとりもどすため、インドへむけてふたたび旅にでた―十八世紀の英作家ウォルポールが読み「セレンディピティ」ということばを生むきっかけとなった物語。
セレンディピティ(serendipity)は、ホリス・ウォルポールというイギリスの伯爵が子供のころに読んだ物語にちなんで作り出した言葉です。意味は、「偶然と才気によって、探してもいなかったものを発見すること」。現代では、科学技術の飛躍的な発展に繋がる大きな発見に関してこの言葉を使うことが多いように思います。しかし、本書とその解説を読めば、私たちの日常の中にもセレンディピティを発揮できる場面はいたるところにあるように感じられます。そのためには何事も真摯な態度で取り組み、注意深く観察する心構えを持ち続けること。
セレンディピティの時代 偶然の幸運に出会う方法 (講談社文庫)
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セレンディップの三人の王子たち―ペルシアのおとぎ話 (偕成社文庫)
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