経営戦略とリスクマネジメントを区別すべきではない
経営学と企業のリスクマネジメントとの密接な関係に着目し、
経営学の名著を「リスク」で読み解く。
最近の東芝の粉飾事件も採り上げています。
金融機関を中心に、経営戦略を策定する部署とリスク管理を担当する部署が分かれているのが一般的であるが、結果として、全社が策定する経営計画なるものはまず「目標」ありきで、そのあとは、目標を達成するための具体的施策が並んでいるだけである。そこではリスクはあまり語られない。一方、リスク管理を担当する部署は、戦略リスクに関与せず、もっぱら専門技術的なリスクを担当している。しかし、経営戦略とリスクマネジメントを区別すべきではない。
コア・コンピタンス経営◇◇「果たしてこれでいいのか」という点については、収益力を改善しろと投資家に求められたCEOたちが、積極的に分子(純利益)を増やすのではなく分母(投資、純資産、使用資本など)を減らすという手軽で確実な方法を選ぶことは、投資家の短期的な期待に応えることになるかもしれないが、「目の前の利益のために会社の将来を他社に売り渡すようなもの」(これは、マーケティング戦略家が収穫戦略と呼ぶもの)であると断じる。
コア・コンピタンス経営―未来への競争戦略 (日経ビジネス人文庫)
- 作者: ゲイリーハメル,Gary Hamel,C.K.プラハラード,C.K. Prahalad,一條和生
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SWOT分析◇◇バーニーが、企業の内部条件としての強みや弱みに着目したきっかけは、当時のアメリカのパソコン業界やディスカウント小売業界、航空業界のように、非常に競争環境が厳しい業界であるにもかかわらず、高いレベルの利益率を確保し続ける企業(デルやウォルマート、サウスウェスト航空)が存在するというパラドックスの存在である。
- 作者: ジェイ・B・バーニー,岡田正大
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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- メディア: 単行本
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