精神科医とはどんな人?
精神科医にも様々なひとがいて、
全てを十把ひとからげにすることはできません。
でも、実態がよくわからないので、
同じように見えてしまうということはあるかもしれません。
確かに診察室で患者と向き合っていても、カウンセリングなのか人生相談なのかわからないようなことをしていたりする。病気のことや薬のことのみならず、恋愛問題や職場での恨みつらみ、近所づきあいや引っ越し、友人とのトラブルや金銭的な悩み、宗教や生きがい、自分探しや人生の意味といった具合に、あらゆる苦しみや疑問が持ち込まれる。そうしたものに日々対処しているうちに、横丁の隠居や占い師ではなくてむしろ教祖や賢者に自分を重ね合わせる傾向の医師が出てきても不思議ではあるまい。もっともそこで羞恥心や内省や自己嫌悪が作用しないところが異様ではあるのだが。