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別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

なぜ日本の電機・半導体・通信・ITは完敗してしまったのか

なぜ日本の電機・半導体・通信・ITは完敗してしまったのか?

その答えがここにあります。

興味深い洞察で、現状を説明しています。

 

 

今、ものつくりにせよ、サービスにせよ、人々の求めるものはどう生み出されているのだろうか、例えばなぜアップルやグーグルやトヨタは成功し、なぜ日本の電機・半導体・通信・ITは完敗してしまったのか。それは、まさに売れるモノやサービスを生み出す「タレント」とは何かを理解し、価値を生み、利益を生むとはどういうことかを理解していたか否かの違いだけである。

 

情報視点で見ると、企業活動を通して私たちが生み出している価値とは、本質的には次の3つの情報資産である。情報資産は知的資産と言い換えてもよい。
①設計情報:「商品」に相当する情報資産
②設計情報を作り出し、生産(媒体に転写)するためのノウハウ:情報資産
③人材の頭脳に残っていく知識・経験の蓄積:情報資産

 

企業活動を情報視点で見るとは、ものつくりでもサービスでも企業の活動を「設計情報の創造と転写」という視点で見ることである。
つまり「企業が付加価値を生み出す」=「設計情報の創造と転写」ということである。
その際、設計情報・ノウハウのような「情報資産」を創造するプロセスを担うのが人間の労働である。「情報資産」は人間の労働の成果物である。またスターバックスの店員のように、決められた設計情報・ノウハウを転写するプロセスを担っているのも人間の労働である。
つまり人間の労働とは、商品や資産として価値のある「情報を創造」したり、価値のある「情報を転写」したりすることなのである。前者は「創造型労働」、校舎は「転写型労働」というわけである。

 

知的バックグラウンドが要求される仕事の場合でも、労働の観点で見たときには、やはり定型労働と非定型労働の二つに分かれる。つまり、定型的知識労働と非定型的知識労働(あるいは転写型知識労働と創造的知識労働)に分かれる。
①定型的知識労働(転写型知識労働) すでに分かっていることを理解して判断・処理する
②非定型的知識労働(創造的知識労働) 新しいものを作り出す。新規のプロダクト・プロセスを創造する。

 

ある取引先の社長が最近「そろそろ日本の電機メーカーの給与体系は無形文化遺産登録をしたほうがいいんじゃないのかね?富岡製糸場文化遺産登録されたようだし」などと言っていた。なかなかうまいことを言うものだと私は感心して聞いていた。人事制度のような無形の慣行は確かに有形の歴史的建造物と違って目で見えるわけではない。時代から取り残されていることをついつい見過ごしてしまいがちだ。この社長は、冗談でこう言っていたのではなく、日本の製造業の行く末を本気で心配して言っているのである。これは経営者と人事部が仕事をしていないのと同じである。人事部に期待されるタレント・マネジメントをしていない。早急に人事施策を切り替えたほうが良い。このままでは人事部に全く「ハタラキがない」ことになる。

 

現在最も貴重なタレントは、「広くて深い真の基礎、基礎の知識を持ち、二つか三つの専門分野があり、目的的に知識獲得をしながらアナリシス・シンセシスを繰り返し、答えを出す人」ということになる。こうした人が優れた少人数のチームを作ると、素晴らしい設計情報を創成できる。その中でも設計情報創成の中心になる人が、決定的に重要である。