アベノミクス擁護派の先生のようです。
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130104
名目金利から、予想される物価上昇率を引いた値が実質金利となります。みなさんこの名目と実質をきちんと分けて考えているでしょうか。残念ながら多くの議論が、名目にとらわれ間違った見方をしてしまっています。
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世の中の議論には、名目金利と実質金利を混同したものが多くて困ります。残念ながら、専門家と言われる経済学者やエコノミストでさえ混同している人が少なくなくありません。間違った議論が横行しているので、是非とも注意してください。多くは名目に縛られて、名目金利ですべてを考えてしまうという過ちです。これは個人だけでなく、企業もその罠にはまってしまうことがよくあります。その状況を経済学の世界では「名目錯覚」と言います。名目錯覚は非常に厄介です。その呪縛にはまると、なかなか抜け出すことができません。
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ところが、繰り返し言っているようにマーケットは名目で動きます。私の後輩に財務省の国際金融の部局の人がいるんですが、先日も彼から「為替は名目で動きますよ」と言われました。それほどに、メーケットは名目しか見ていない人々によって動いていくのです。
結論から申し上げます。そうした違いを踏まえたうえで私が見たところ、中国の不動産価格の下落は、おそらく、かつての日本のバブル崩壊、アメリカで起きたリーマン・ショック、1997年のアジア通貨危機などとは、かなり性格を異にする経済現象だろうと思っています。おそらく、皆さんが心配されている、日本のバブル崩壊のようなことは起こらないし、リーマン・ショックやアジア通貨危機のようなひどいことにもならないでしょう。
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その理由を、これから三つ、順番に申し上げます。三つというのは、それぞれ、「日本のケースとの違い」「アメリカのケースとの違い」「東南アジアでのアジア通貨危機のケースとの違い」です。
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実は、2000年前後、中国には膨大な不良債権があると言われていました。ところが、それから数年後には不良債権が全部消えて、ピカピカになった中国の銀行が世界のマーケットに上場し、巨大な資本を得るようになります。◇◇中国は2000年初めにそれを一回やったわけです。しかも日本では、バブル崩壊後、10年して振り返ってみたら、日本経済全体でおよそ100兆円の毀損が明らかになりました。日本が10年間で毀損したのに匹敵する額の資金を、中国では、ポンと出して火種を消し去ってしまった。ですから、今回、もし仮に不動産バブルの崩壊が金融危機を引き起こすような事態になったら、もう間違いなく政府が介入するでしょうし、それだけの財政力は備えているはずです。
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中国には、サブプライムローンなんてないです。サブプライムローンどころか、ご指摘の通り、一般の国民が使えるように整備された住宅ローンなどありません。一部の金持ちはマネーゲームをしているのでしょうが、普通の人が家を買うという場合、その買い方はアメリカとは全く違うと考えられます。周りの中国人に聞く限りでは、中国では、一生懸命お金を貯めて買うか、親せきからお金を集めて買うか、あるいは親がお金を出して買うかそういう方法しかないようです。◇◇ですから、住宅の価格が下落することは、中国経済にとっては問題ですが、それによって大量の経済的破綻者や債務超過者が生まれるということは、中国では起こりません。この点が中国とアメリカの大きく違うところです。
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私の知人で、中国に工場を持っている人がいるのですが、中国の労働問題に疲れて、工場をベトナムに移そうとしたのだそうです。中国の工場にはとてもいい設備があるので、その設備を持ち出そうとしたところ、組合がピケを張って、工場内に立ち入れないよう封鎖してしまったというのです。すべて彼が投資した設備ですよ。組合側の言い分は撤退するのならお金を払えということらしく、彼も策を弄して夜間に忍び込んで設備を持ち出そうとしたら、見つかって大変なことになってしまったというのです。要するに、中国に一回投資したら、そう簡単には逃げられないということです。
中国の復星集団の上場部門である復星国際の株式が、2015/12/11の香港市場で売買停止となりました。
伊藤さんの言うように今後本当に心配しているようなことは起きないのでしょうか?
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ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、郭会長の純資産は56億ドル(約6840億円)で中国17位の資産家。同会長と連絡が取れないとの報道を受け、多数の関連企業の株式が売買停止となった。上海証券取引所によれば、上海復星医薬(集団)と南京鋼鉄、上海豫園旅游商城、海南鉱業の株式も「関連する問題」の確認を理由に取引停止の措置が取られた。
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ほんの1か月ほど前には・・・・
北海道のスキーリゾート買収=中国企業、183億円で
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2014/07/07 13:40 JST
郭氏は今では多額の投資をしている。米資産家ウォーレン・バフェット氏を手本に、中国のM&A(企業の合併・買収)の在り方の再構築を図る多くの中国人実業家の一人となり、その過程で同国8位の富豪となった。中国の経済成長を支える鉱山や油田などの資源を買収する従来の国有企業とは対照的に、郭氏(47)のような起業家は、同国で増加する富裕層が満足するような海外のブランドや技術、金融資産に目を向けている。
「今後の重点は中国の中間層の生活水準の向上につながる健康や旅行、レジャー、教育、インターネットといったセクターだ。われわれはそれを、中国の成長と世界の資源の融合と呼んでいる」。資産規模480億ドル(約4兆9000億円)の復星集団の会長を務める郭氏はそう語る。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、同氏の資産評価額は57億ドルと推計されている。
ブルームバーグが集計したデータによると、復星は2010年以降、フランスのリゾート大手クラブメッド や米JPモルガン・チェースが保有していたニューヨークの60階建て超高層ビル「ワン・チェース・マンハッタン・プラザ」、イタリアの高級紳士服ブランド、ラファエル・カルーゾなどの海外資産に計34億ドル余りを出資している。
郭氏はバフェット氏が率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイの手法を参考に復星を築き上げた。シティグループの中国のグローバルバンキング責任者、銭於君(ユージン・チエン)氏は復星について、広範囲にわたるビジネスへの資産配分が可能な長期的資金を調達するため、保険事業などの金融資産に投資していると指摘。「多くの人々が中国のバフェットになりたいと語るが、成功している人はほとんどいない。郭氏は最も近い位置にいると思う」と述べた。