別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

SNSへの違和感の正体

ツイッターフェイスブック・LINEといった

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス

コミュニティ型の会員制のサービス)といわれるものはやっていません。

 

 

 

2011年の東日本大震災のあと、あちこちで「絆を大切に」「家族の絆」という言い方を目にしたが、「大丈夫なんだろうか」と心配になった。
よく「心を病む人が多いのは、人間関係が希薄になったから」という人がいるが、実際はその逆で、診察室に来る人の多くは濃密すぎる人との関係や家族からの過剰な介入、支配がストレスとなってうつ病摂食障害を発症させるのだ。
「絆やつながりがないという孤独感から心の病になった」という人は、これまで30年近い精神科医生活の中で、おそらく数例だったと思う。

 

 

「既成のマスコミ報道はすべてウソで、ネット情報は真実」と考えるネトウヨはなぜ生まれるのか?複雑な出来事に対して単純な説明を与えて世界を理解する陰謀論とSNSは親和性が高い。そして、SNSは「そう思わせたほうが都合の良い人」つまり為政者にも利用される危険性をはらんでいる。
◇◇
私も、ある雑誌の取材企画でまさに「ネットde真実」の人たち十数人と話す機会を与えられたことがあった。その人たちの多くは20代から40代の主婦や仕事を多く持つ女性だったのだが、みな口を揃えて「これまで新聞やテレビなどのマスコミにだまされていた」「学校で日教組の教師たちにウソを教えられてきた」と言った。
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たとえば、その中には着物姿の女性たちもおり、その理由を尋ねると「日本女性であれば着物を着るべき。洋服は日本から日本らしさを奪おうとする人たちの陰謀なんですよ」という答えが返ってきて、洋服を着用している女性たちも「今は着付けの勉強中。今後は着物を着たいと思う」と口々に語った。
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もちろん、私は「和服など国の伝統文化を大切にしたい」という考えにまで異論を唱えたいわけではない。「着物はいいですよね」とだけ感想を述べて「では、他の伝統文化も同じように大切にしているんですよね。ほかに愛好している日本文化は何ですか?」と訊いてみた。すると、それまで饒舌に「日本文化なら着物ですよ」「私の家では昔から季節の行事を大切にしてきました」などと語っていた女性たちが、途端に無口になってしまったのだ。
そこで私が「たとえば歌舞伎や能、狂言、あるいは茶道や懐石料理などは?源氏物語などの古典や和歌はいかがですか?」と水を向けてみると「いいと思いますよ」「そのうちに是非」などとあいまいな返事が返ってくるだけで「武者小路千家流の茶道にひかれます」「歌舞伎座によく行きます。贔屓にしているのは澤瀉屋で」といった答えは皆無だった。

 

ソーシャル・ネットワーキング・サービス - Wikipedia

 

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