何もないことの眩暈
今年2月に沖縄に行ってきました。
初めての沖縄です。
民族の誇りがあちこちでみられました。
ウタキには、もともと鳥居や拝殿などの人工物は何もありません。ウタキの山や石や草木一つ一つが御神体なのです。そして、そこには村を愛護する祖霊神・島立神・島守神・ニライカナイの神・航海守護神などが祀られています。ウタキとは、自然崇拝と祖先崇拝が統合した琉球独特の聖域です。
私は、小さいころから「ウタキからは石ころ一つ、草一本も持ち帰ってはならない」と教えられ、現在もそれを守っています。このウタキが持っている「何もないことの眩暈」の魅力については岡本太郎が名著「沖縄文化論-忘れられた日本」(中央公論社)で見事に描いています。