思考の攪拌作用
本当に面白いなあ。
二人のノーベル賞受賞者の面白い話満載の対談集です。
益川
寝ていると、睡眠が深くなったり浅くなったりするでしょ?前日に何か深く考え事をすると、眠りが浅くなったその瞬間に、その続きを考えているんです。若い頃は、「そんな都合のいいことがあるか」と思ってたんだけど、歳をとると眠りが浅くなるのかな。実際に寝ている間に考えが進むのを実感しますね。
益川
紅茶の中に角砂糖を入れて、そのまま放っておいても溶けていかないけれど、軽く一回だけスプーンで回すと、すーと溶けていく。それと同じように、ディスカッションを通じて自分以外の人が関わってくると、それまで自分の思考回路の閉じた部分でクルクル回っていた考えが、すーと外に流れて行ってくれる。僕はそれを「思考の攪拌作用」と呼んでいます。人と話すことは、とても重要です。
一人で考えていることの限界を人と話すことですーと超えてゆく。
ノーベル賞受賞者って、
一人で籠ってモンモンと研究しているのかと思いきや、
そんな発想で人との関わりを大事にしているのですね。