別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

隙間に生えるということ

 

カラー版 - スキマの植物図鑑 (中公新書)

カラー版 - スキマの植物図鑑 (中公新書)

 

 

写真を見ているだけで飽きません。

 

植物にとってアスファルトの隙間という空間は、ヒトにとってのそれとは大きく異なる。隙間に生えるということは、過酷な環境への忍耐などではなく、むしろ天国のような環境の独り占めなのだ。
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植物は、陽光を受け、水と二酸化炭素とを原料に、糖分を生み出す生き物である。この糖分が、植物のからだの元手。その原料の一つである水は、日本のような雨の多い環境ならそれほど困らず手に入る。二酸化炭素は昨今、各種報道にある通り、むしろ増えすぎているくらいで空気さえ通えば不自由しない。ここで困るのが光だ。
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隙間に入り込むことに成功した瞬間、その植物は、そのあたり一帯の陽光を独り占めできる利権を確保したことになる。これほど楽なことはない。