外国語は赤ん坊スタイルが最高
もう一つ、目立って違うものに風呂がある。西洋式のトイレとお風呂が同居していることに驚く人はもうあまりいないだろうが、いつまでたってもなじめないというひとは、少なくないのではあるまい。
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西洋のバスルームは排泄物とかかわるところであって、体の内部からのものはトイレ、外面の汚れはバスで流し去る。両者が並んでいるのが、最もととのった形である。
外国語は赤ん坊スタイルが最高だ。片コトに限る。全身表現がやっと単語の連なりになった。だからこそ相手に伝わって力がある。誤解の入り込む余地がない。それに片言であれば、相手がじっと耳を澄まし、聞き取ろうと努力してくれる。了解した時、喜びで目を輝かす。
旅行中は用などなくて自由であって、朝から晩まで一日中ヒマがある。好きなことをしていられる。これこそ旅先のダイゴ味。
いや違うのだ。多少の用向きのある方がいい。ずっと自由というのは辛いものだ。何でもできるということは、何をしても同じこと。何もしないのと大差がない。好きなことだからと言って、三日も続くと鼻についてきて、ウンザリする。人間はどうやら、そういう生き物らしいのだ。
多少の用である。あくまで自分で決めた用件であって、当人一人がしょい込んだこと。だか当人の働きでカタが付く。もともと自分が決めたことであれば、条件次第で適当に切り上げ、用済みにしてもいい。しかしながら自分で決めたからには、やはりそれなりにちゃんとやり遂げたい。
こんな、メモをとることを勧めています。
「要らなかったもの」
「あると役立つもの」
帰ってくるとすぐ忘れてしまうので。