別荘は買わない

つもりです・・・が先のことは誰にもわかりません。

右京さんは「です、ます」調

 

「上から目線」の時代 (講談社現代新書)

「上から目線」の時代 (講談社現代新書)

 

 

要するに「施しのできる余裕のある人が寄付をする」という行為自体に、日本の社会では多くの人が「上から目線」を感じてしまうのだろう。その違和感、また寄付をしている人の「良いことをした」という幸福そうな笑顔に「持てる人間だけの特権性」を社会は見てしまうのだ。

 

経済評論家の勝間和代氏がひろゆき氏(西村博之氏)と対談

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勝間氏が「見下された」という感想を持ったことには重要な意味があると考える。

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これは、勝間氏やひろゆき氏のパーソナリティによる話ではなく、日本語の特質と理解するしかないと思える。

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こうした日本語会話の特質には、相手への明確な反論や、前提への懐疑というのはなかなか馴染まない。それをポンポンとやってしまうと、本人が思う以上の暴力的な権力行使として相手には受け取られてしまう。言い方を変えると、一対一の対話というのは「調和と甘え」という基本的な「関係の空気」を守りながら進めるのが普通で、いちいち「議事進行に関する確認」をして空気をぶっ壊しながら進むというケースは想定されていないのである。「今、全然違う話していますよね」とか「なんか今、リアルの話にしたのは勝間さんですよね」と言った「議事進行」に関する確認をすると、ここで「関係の空気」はプシュッと音を立てて消えてしまうのである。

 


デキビジ 勝間 vs ひろゆき - YouTube

 

勝間さん対談の睡眠不足の反省と、幸福論 : ひろゆき@オープンSNS

 

ひろゆきさんとの対談について、心から非礼をおわび申し上げます- 勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!

 

 

一見すると堅苦しい「です、ます」の場合は、初対面同士がいきなり会話に飛び込んでも問題ないし、特にその会話の「場の空気」がわからなくても、何とか入っていける効果があるのである。また、お互いの年齢や地位などの「上下関係」もそれほど気にしなくてもよいのだ。上下というよりも、ヨコの適切な距離感をコントロールする言葉、それが「です、ます」なのである。

 

最近のテレビドラマ「日はまた昇る」で脚本家の井上由美子氏が試みている表現は興味深い。

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脚本家の井上氏は、温厚な男性校長には遠野に対して「です、ます」調の会話で接するように設定する一方で、女性管理職の簑島には厳格な「だ、である」調のセリフを与えている。

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だが、このドラマを見てみると分かるのだが、やはり「だ、である」を使った命令口調というのは語気が非常に強い。

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同じ刑事もののドラマでも、水谷豊氏の当たり役である「相棒」シリーズの右京警部は、逆に徹底した「です、ます」調のスタイルで一貫している。

「です、ます」調は結構有用です。

誰とでも仲良く話せるようになります。